古びた陸上競技場をJリーグの会場に――。
来年4月に「県立屋島陸上競技場」(高松市屋島中町)を県から譲り受ける予定の
高松市は、同競技場を、香川を拠点にJリーグ入りを目指すサッカーのクラブチーム
「カマタマーレ讃岐」のホームグラウンドとして使う構想を描いている。
実現への課題は多いが、大西秀人市長は「今年度中に基本構想を作りたい」と意欲的だ。
同競技場は1953年、県が建設。日本陸連が全国大会の開催を認めている
「第1種公認陸上競技場」として、国体にも使われた。
だが、時代の流れと共にハードルが上がる「公認要件」に追いつけず、
97年には県大会までしか開催できない「第3種」に転落。
同年、「第1種」の要件を満たす「県立丸亀競技場」(丸亀市金倉町)も完成した。
県は83年以降、大規模な改修をしておらず、老朽化が目立っていた。
一方、高松市は「同市東部運動公園」(同市高松町)に、本格的な陸上競技場を
建設する計画があり、県は、東部運動公園に競技場が完成した暁には、
屋島競技場を取り壊すことを考えていた。
ところが昨年10月、予算面などから市が東部計画を断念。
市が県から屋島競技場を引き取り、整備することが決まった。
大西市長は「カマタマーレがJリーグに上がった時に試合ができるような
サッカー場を作りたい」と青写真を描く。約800人分の座席しかない
県営サッカー・ラグビー場(同市生島町)を主に公式戦で使用しているクラブ側は歓迎。
「立派なスタジアムができれば、それに負けないよう上を目指したい」と
モチベーションを高めている。
実現には課題が多い。現在の屋島競技場は市内の中学生、高校生が部活動に利用。
週に3、4回使用しているという県立高校の陸上部顧問(37)は
「我々にとっては貴重な練習の場。サッカーが優先され、陸上の練習が限られて
しまわないか」と不安そう。
毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagawa/news/20070919ddlk37050589000c.html
PR