受信料値下げを盛り込んだNHKの次期経営計画案の承認を見送った二十五日の経営委員会。
古森重隆委員長は会見で、NHK執行部が提示した同計画案について
「踏み込みが足りない。これでは認めるわけにいかない」と述べ、“やり直し”を命じた。
NHKの予算や事業計画を最終的に承認する経営委が執行部案を「却下」した異例の判断。
NHK執行部と経営委の関係がこじれたのは間違いなく、同計画策定は出口の見えない展開となった。
「(次期経営計画は)短期間に検討できない。プロジェクトチームをつくって徹底的に検討したい」
森委員長は会見でこう述べ、経営計画案を白紙撤回するとともに、一から議論をやり直すよう執行部に求めた。
一律五十円、口座振り替えについてはさらに五十円値引きする受信料値下げ案についても、
「中途半端な値下げではなく、抜本的な改革が必要だ」と指摘。検討し直すよう要請した。
NHK執行部は今月中に次期計画案をとりまとめて公表する予定だったが、こうした日程に関しても、
「期限より内容を優先すべきだ」として、来年九月まで延長する考えを示した。
古森委員長は委員会後、NHK執行部の次期計画案について、
「前の三カ年計画と代わり映えしない」などと述べており、努力不足と判断したようだ。
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