この日、ロサンゼルス・エンゼルスを迎えたシカゴ・ホワイトソックスの本拠地USセルラー・
フィールドは、指名打者ジム・トーミのボブルヘッド(首振り人形)デー。その記念すべき
一日に、トーミ本人が通算500本塁打を達成。しかもその1本は、過去500号を達成した
23人のなかで唯一のサヨナラ本塁打というおまけつきだった。
7回裏の時点で6点差と、敗戦濃厚な試合にも関わらず最後まで残っていた2万9000人の
観衆からカーテンコールを受けたトーミは「信じられない。本当に信じられない」とただ
繰り返すのみ。「この週末、がっかりするようなプレーばかり見せてしまったのに、ファンが
こんな時間まで残ってくれた。サヨナラで記録を達成できるなんて思いもよらなかった。
(ホームに向かう際)チームメートが待ち受けていて驚いたよ。本当に映画の脚本のようだ」
記録がかかったこの打席まで、11打席ノーヒットが続いていたトーミ。リーチをかけてから
15打席ぶりの一発で500号をマークしたが、通算6809打数目での達成は、歴代4位の
スピード記録だ。
ホームでトーミを出迎えたチームメートは、大柄なボビー・ジェンクス投手とジャーメイン・
ダイ外野手が率先して協力し、ひとつになって巨体のトーミを持ち上げた。投げ飛ばされる
のかと思い一瞬身体を堅くしたというトーミだが、「チームメートと、シカゴの最高のファン
たちにこんなふうに祝福されるなんて、ものすごい感動で言葉にならない」と語っていた。
この試合を前に、遠征に出る前に記録にかたをつけようとジョークを飛ばしていたという
オジー・ギーエン監督は、「ワールドシリーズに勝ったときでもこれほど興奮しなかった。
今日は飛び上がったけれど、当時は冷静だったからね。選手たちがひとつになって祝福して
いるのはきちんとしていていいね」とのコメントを残している。
ソース:MAJOR.JP
http://mlb.yahoo.co.jp/headlines/?a=6756
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