日本の女子サッカーチームが中国で観客からブーイングを受けたにもかかわらず、
試合後に「謝謝」(シエシエ)と中国への感謝を表した横断幕を掲げたことに対し、
同国内では「勇気に感動した。見習うべきだ」と称賛する声と
「過去の侵略を認めない日本の宣伝活動に感動するなど中国の恥だ」
と反発する声が交錯、メディアも巻き込んだ論争に発展している。
日本チームが横断幕を掲げたのは、17日に杭州で行われた女子ワールドカップ(W杯)の対ドイツ戦。
ドイツサポーターを装った圧倒的多数の中国人観客からブーイングを浴びる中、
0―2で敗れたが、選手は試合後に観客席前で整列。
「ARIGATO 謝謝 CHINA」と書かれた横断幕を広げ、深々とおじぎした。
翌18日、四川省の成都商報(電子版)が写真付きで伝えると、話題は全国に飛び火し、
主要サイトには「最大の敗者は日本選手でなく(マナーの悪い)観客だ」(中国網)と反省を促す書き込みが。
しかし「日本に手心を加えるな」「ブーイングは当然」との反論も相次ぎ、一部ではののしり合いも起きている。
こうした中で20日付の週刊紙「国際先駆導報」は、日中の歴史問題の重要性を認めつつも
「中国には未来志向で健康的な大国意識が必要」と強調。
歴史問題をスポーツに絡める態度をやんわりといさめた。
中国では2004年のサッカーのアジア・カップ対日本戦で観客が反日騒ぎを起こした経緯があり、
北京五輪では日本選手団を冷静に迎えられるかが焦点になっている。
http://www.sponichi.co.jp/soccer/flash/KFullFlash20070921028.html
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